受付
クレジットカードの審査担当部署ではまず最初に申込書に記載された内容を自社のコンピュータ内に取り込むことから始めます。自動審査を採用している場合は高性能のスキャナーを使用して自動的に申込書の内容を読み取りデータ化することができます。一般的には入力担当者が住所などをコード化したり、そのまま打ち込むことでデータを入力します。
全国からの申込をほぼ一箇所で処理するので住所や氏名にフリガナがなければ入力が困難な場合があります。特に氏名が正しく入力できなければ過去の利用実績が一致しないので審査結果が大きく違ってしまいます。
クレジットカード申込書の記載事項はすべて記入しましょう。審査や支払能力には関係ないだろうと勝手に思い込まないことが大切です。申込書で記入を求めている項目はすべて審査に必要なものです。例えば家族の人数などは一件何の関係もないようですが、割賦販売法で定められた割賦利用可能枠に大き影響を与えます。単身と4人世帯では生活維持費は140万円以上違います。4人世帯なのに単身と判断されると割賦利用出来る枠が大きく制約されることになります。
クレジットカード会社では審査担当部署を集中化することで人件費を削減することもありますが、専門職にすることで審査精度を高めることができるからです。そのため審査担当部署には全国から申込書が集中することになります。郵便番号の記載漏れや住所のフリガナを記載していないと、入力できないケースもあります。地方の地名などには特殊な読み方をすることがよくあるので、郵便番号とフリガナがなければコード変換できないこともあるからです。 コンピュータ内にデータとして取り込まれたクレジットカード申込書の内容は、次の段階でスコアリングにより数値化されて最初の審査判断が行われます。
スコアリング
クレジットカード審査や融資の審査ではスコアリングと呼ばれる作業が行われます。スコアリングはクレジットカード申込書に記載されている項目に点数を付けることで、データが入力されると自動的に行われます。スコアリングに関する作業はクレジットカード会社によって違いますが、一般的にはスコアリングである程度、却下対象を絞り込むことを目的としています。端末機による自動審査を行っている場合はこのスコアリングシステムをより複雑化して判断していると考えられます。
しかし一般的にはある程度スコアリングでふるいをかけて最終的な判断は審査担当者が行うのが普通です。 スコアリングの点数が一定の水準に達しない場合や、ネガ登録がある場合には基本的に却下となります。しかし、ネガ情報が本当に申込者のものであるかどうかなどは審査担当者の目で確認する必要があります。同姓同名などで申込者の情報ではない可能性があるからです。またスコアリングの点数が低くてもクレジットヒストリーが良好であれば、審査を通過することもあります。スコアリングでは過去の実績などは反映していないケースが多いからです。 こうしたスコアリングや同姓同名などのチェックが終わると意確認や在籍確認の処理が行われます。
意思確認
意思確認はクレジットカードを申込すると必ず行われるもので、クレジットカードの申込を本当に本人が行ったかどうかを確認する意味があります。現在はクレジットカードの申込をすると身分を証明する書類の提出が必要なので昔ほど「なりすまし」による虚偽申込はなくなっています。しかし、意思確認はまだ重要な意味があり申込書に記載された内容の確認や不備な点を確認するためにも行われています。
「なりすまし」は家族など近い関係であれば、まだ行われる可能性はあるので意思確認の重要性は変わっていません。 意思確認は電話で行われるため電話連絡ができない人はクレジットカード審査では却下となります。また連絡先が記載してあっても1週間も連絡が取れないような状況であれば、やはり却下となります。クレジットカード入会条件で「電話連絡が可能な方」とあるのはこういった意味があります。連絡を取りにくい場合は重要な連絡や、支払遅延の場合の督促業務にも支障があるからです。
意思確認の内容は正確な時間や連絡先、確認時の印象など細かく記録されます。裁判になった場合はこの記録も証拠書類として提出されるためです。
在籍確認
在籍確認は主に給与所得者に対して行われるもので、直接勤務先に電話をかけて在籍しているかどうかを確認するのが一般的な方法です。クレジットカード会社では社名を名乗らず本人が電話口に出てから社名を名乗るのが一般的な方法です。勤務先によってはクレジットカード会社から社員に電話があると、社員に対してあまり良い印象を与えないことがあるからですが、申込者もクレジットカード会社から電話があったことを会社に知られたくないケースも多いからです。
農業や自営業などは自宅と勤務先の電話番号が同じことが多いので在籍確認の意味はあまりありません。同じ自営業でも店舗や事務所に電話が違う場合に在籍確認としての意味があります。官公庁などに勤務している場合は名簿が存在することがあり、名簿確認で在籍確認の電話が省略される場合もあります。 現場の事務所など日中誰もいなくなる電話番号などは、クレジットカード申込書には記載しないほうがいいでしょう。そういった場合は本社の連絡先など常に誰かがいる場所の電話番号を記載しておきます。実際にその場所に勤務していなくてもその会社勤務していることがわかれば在籍確認は終了します。
決裁
クレジットカード審査では最終的に決裁によりクレジットカードを発行するかどうかを決定します。クレジットカード会社によっては自動審査で決裁するケースもあるようですが、一般的にはある程度経験のある社員で決裁権限を持った担当者が決裁を行います。決裁はクレジットカードの申込内容やスコアリング、クレジットヒストリーを総合的に判断します。また、クレジットカードの種類によってその審査基準が違うため利用枠なども考慮して行われます。 新規与信ではカード利用枠も決定しますが、一般カードの利用枠は基本的に30万円を基準とするのが一般的で、却下までには至らない属性であれば減額によって発行されるケースもあります。そのためカードの利用枠の咲いて金額が10万円のクレジットカードほど審査を通過する可能性は高くなります。 決裁が終了するとそのデータが業務委託している印刷会社に送付されて、クレジットカード発行手続きや却下状の送付が行われます。